Columnコンサルタント・コラム

自力で努力するよりは他社から学ぶのが近道

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新商品の効用についての説明品質が悪いようだ、成約率が落ちているからから早急に策を講じろ、競合会社のレベルまでNPSをすぐに高めろ、などと経営から発破をかけられてすぐさまに取るべき態度で対応しアクションに移すことができるマネジメントでありたいものですよね?

根拠のない自信や根性でなんとかなるものでは決してありませんし、裏付けのある自信と信念に基づいた運営が出来るようになるにはやはり知識が要ります。経験も大いに役立ちます。

必要な知識と経験則を併せて身に付けるには、外部研修を受講することや専門家に相談することも即効性がありますが、同じような背景と課題を抱えていてそれを解決した先達に学ぶことも大いに役に立つのです。

下図は、日本最大の表彰制度である「コンタクトセンター・アワード」の2012-2015年の受賞企業と申請事例のタイトルですが、これだけ見ても参考にしたい事例が多くあることと想像します。

このコンタクトセンター・アワードに参加すれば過去15年間の300事例を超える申請のアーカイブを見ることができます。イベントに参加して発表企業や気になる経験を持つセンターの方々と直接会話することもできます。人脈を広げて多くの事例を研究し、直接会話をすることで成功事例を疑似体験できることになるわけです。

コンタクトセンター・アワードでは他にもセミナーやワークショップが開催されており他社との交流機会が提供されているので日程調整して参加されることをお勧めします。

経営からは、外に出て行く暇があったらもっと目の前に事に集中しろ、と言われるかもしれませんが、現実はそうではなく急がば回れなのです。

日本全国に2万を越すコールセンターが存在し、2万名以上のコールセンターのマネジメントが日夜運営の重責を担っているのが現実です。同じ悩みを抱える同志がそれだけいるのであれば、問題を共有し互いに切磋琢磨することが迷いのない判断や成功確率の高い決定の材料となるのです。

他社との交流の機会を大いに活用してもらいたいと思います。

専門性を体得するには知識の学習と実践に基づいた経験が必要です。専門書籍や業界誌で学ぶことはもちろんのこと、更に理解を加速させたければ外部の研修に参加することや、セミナー・ワークショップで議論を交わして自身の理解度を確認し方向性に間違いがないかチェックすれば良いでしょう。その上で他社への訪問や意見交換で自信と信念に磨きをかければよいのです。

経営陣にはそれを許容する予算と配慮を求めたいですね。

組織の能力強化は、まずリーダーの育成が大前提なのですから。